水曜デモとは

日中戦争(十五年戦争)・アジア太平洋戦争中、日本軍は兵士たちの性的欲求を満たすため「慰安所」をつくり、植民地や占領地にいる数多くの女性たちを強制的に性奴隷としました。「慰安婦」とされた女性たちは、繰り返し性暴力と虐待を受けました。日本の敗戦により解放されたはずの被害女性たちは、日本軍兵士に無理やり性行為を強要され、辱められたことを誰にも言えずに長い間生きるしかありませんでした。しかし日本軍の関与はなかったという日本政府の対応に、90年代になって一人、二人と名乗りを上げ事実を話し始めました。それにより日本社会においてもやっと日本軍「慰安婦」の存在が知られるようになりました。 被害女性たちは日本政府に、真相究明、公式謝罪、国家賠償、責任者処罰などを求めて声を上げ始め、韓国では日本大使館前で1992年1月8日から毎週水曜日にデモが続けられてきています。 私たちは、すべての日本軍「慰安婦」問題の被害女性と連帯すべく第三水曜日に水曜デモを行います。

2009年3月2日月曜日

3・1「ナヌムの家」上映会

3月1日の午後2時から、大阪・神戸・阪神連絡会 水曜デモin長田が主催する上映会がありました。
早速、その日の感想を報告していただきましたので、公開します。
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<3・1「ナヌムの家」上映会が開催された>

 うららかな陽気で、花粉舞う中「ナヌムの家」上映会が「水曜デモin長田」の会場を見下ろせるピフレにおいて開催された。当日は「3.1節」ということもあり、各地でさまざまな企画が行われ、出足が心配されたが30名近い参加者で会場が埋まった。遠くは奈良からの参加者や、若者の(はい、私はアジョシです)参加もあり、「慰安婦」問題への関心が広まりつつあるように感じた。ただ男性参加者が5名のうち日本人は1人と言うことに、今後の課題の一つも思わざるを得なかった。

最初に在日韓国民主女性会大阪本部の方清子さんの「お話」があり、簡潔に「慰安婦」問題の経過と今後の課題が語られた。2007年にアメリカ下院やEUでの「謝罪要求決議」がなされたが、相当の困難を乗り越えての運動であったことが紹介され、「祈るだけでは何も始まらない。できることから行動を起こしていくことが大切だ」と強調された。また、「記憶と記録」に残していくことが重要であり、その一つとしてソウル西大門に「戦争と女性の人権博物館」の着工式が3月8日に行われることが紹介
された。

続いて1994年に製作された「ナヌムの家」の上映が行われた。声高に告発するのではなく、淡々とハルモニたちの姿が映し出される中、ハルモニたちの一言ひとことが胸の中に澱のようにしみこんでいく、そのようなドキュメンタリーであった。この映像の中に登場するハルモニたちの半数以上はすでにこの世にいないと言う。時間が残されていないという切迫感を与えられた。

会場からの発言で、あまり知られていないがインドネシアにおいて「日本人『慰安婦』」もいたことが説明された。「知ってはいたが、映画を見て重要なことが学べた。学校などで上映活動を行うべきだ」「映像を初めて見てショックを受けた。すべき時に行動をしないと無念のみ残ると思う」「当時の男たち(軍人)は恩給を受けてのうのうと生きている。これからも負けんとやっていきたい」などの発言が続いた。また、「奈良でも取り組みを強めていきたいと思っている」と力強い発言もあった。名乗り出られた234名のハルモニたちはすでに93名になっている。これからのとりくみが急がれる。
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ありがとうございました。

方さんは、「性暴力」は、重大な犯罪であり、戦争や軍隊があるところには、見えないようにされているが必ず存在するという認識を、全ての人が持ってほしい。日本軍「慰安婦」被害女性たちは、将来二度と自分たちのような被害者の出ないように平和活動をしているのだ、と強調されました。

座談会では、若者たちから“初めて見た、改めて考える、映像で見ると違う”という発言が聞かれ、アンケートにも熱心に回答してくれました。その発言にヒントを得て、神戸市内近郊の大学で連続上映など、どうでしょうか?新入生歓迎企画なんか今でもやってるのでしょうか?ぜひそのひとつとして、やってもらいたいですね。大学内では、学生か教授などが関係している市民団体しか主催することが出来ないのです。

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